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執筆者の写真haruka

絵画的アプローチ「ヒコーキを描く」

こんにちは!

今回は旅客機イラストを描いている者として、描く際に感じることや気をつけていることをちょこっと綴ってみようと思います。


まず、私harukaは旅客機プラモデルをつくったことがありません。「はあ!?なんでそんな奴が旅客機模型のサイトで偉そうにコラム書いてるんだ!?」ですよね、私もそう思います。プラモデルはガンプラとか接着剤のいらないスナップフィットのものしか組んだことがないんです。ましてパテやプラ板で整形する旅客機モデルは遥か雲の上の存在……。


でもね、絵も模型製作も、「形を捉えてうまく落とし込む」という点では極めて似通っているとも思うんです。そんなわけで、「まあ見てってやるか」くらいの気持ちで見ていただければと思います。


私の場合、基本的には写真をトレースして描くことがほとんどです。はっきり言って、旅客機の「本物らしさ」を決める最も重要な要素は「顔」だと思っています。なので機首周りをどれだけ忠実に描けるかが重要になってくるのですが、これがまた難しすぎる。複雑な三時曲面が組み合わさり、資料や写真も何も無い状態で描こうとすると、それこそ美術を本格的に学んでいる人でも無い限り無理に近いと思ってます。そこで写真をトレースして、本物に近づけてしまおうというわけです。


私の場合、トレースもとの写真をPCの画面に映してそこに画用紙をくっつけて、部屋を暗くして画面に映った機体をなぞる、という方法でやっています。この方法は「1ミリの狂いもなく完璧に」トレースすることはできませんが、全体のアタリをとって形をつかむことに適しています。この後はアタリの線をもとに写真とよく見比べながら機首・胴体・垂直尾翼・水平尾翼・エンジン・主翼・ギア・コクピットウインドウ・ドアと客室窓、という感じで描き進めていきます。


もとの写真


完成した線画


細部を描き進める際にあえてデフォルメを入れてもいいかもしれません。気をつけないといけないのが、写真を基にしているので、機体の設計図面と比べると絶対にゆがみが出るということ。でも、意外にこの方が見たイメージに近い機体を再現するのに向いているかもしれません。


他の機体も見てみましょう。








最後に。基本的に直線部分は定規、おでこからレドームにかけてのラインや、細かい曲線はフリーハンド、大きめの曲線は雲形定規を活用するとよいでしょう。

イラストを描くことで、模型で再現することに役立つものが見つかれば幸いです。


今回も読んでくださってありがとうございました!

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